Classici giapponesi con furigana
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なんちしんじゅう
南地心中
泉 鏡花
Leggi 南地心中 (なんちしんじゅう) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 39.205 caratteri · 79 schermate
処へ宗八、丸官閣下お使者といたし、車を一散に乗着けまして、隣家の豆屋の女房立会い、戸を押開いて見ましたれば、いや、はや、何とも悪食がないたいた様子、お望みの猿は血を吐いて斃ち果てておりましたに毛頭相違ござりません。」
「うむ。」
と苦切って頷きながら、
「多一、あれを聞いたかい、その通りや。」と、ぐっと見下ろす。
一座の末に、うら若い新夫婦は、平伏していたのである。
これより先、余り御無体、お待ちや、などと、慌しい婦まじりの声の中に、丸官の形、猛然と躍上って、廊下を鳴らして魔のごとく、二人の閏へ押寄せた。
襖をどんと突明けると、床の間の白玉椿、怪しき明星のごとき別天地に、こは思いも掛けず、二人の姿は、綾の帳にも蔽われず、指貫やなど、烏帽子の紐も解かないで、屏風の外に、美津は多一の膝に俯し、多一は美津の背に額を附けて、五人囃子の雛二個、袖を合せたようであった。
揃って、胸先がキヤキヤと痛むと云う。
「酒啖え、意気地なし!」
で、有無を言わせず、表二階へ引出された。
欄干の緋の毛氈は似たりしが、今夜は額を破るのでない。
「練ものを待つ内、退屈じゃ。多一やい、皆への馳走に猿を舞わいて見せてくれ。