Classici giapponesi con furigana
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なんぽうゆうしん
南方郵信
中村 地平
Leggi 南方郵信 (なんぽうゆうしん) di 中村 地平 (なかむらちへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 20.899 caratteri · 42 schermate
そして、その眺めは太古からまるで変らなかったかのように、静かで、悠久である。その悠久な自然のなかを、既に神さまになった源吉爺さんの魂は、恐らく今はなんの屈託もなく、風にふかれてさまよい歩いているにちがいない。
早い南国の菜の花が、部落の畑いっぱいに咲きそろった頃、お浜は女の子を産んだ。色のわるい、平べったい顔をした、どこか化物じみて見える赤ん坊であった。その赤ん坊をお浜ははだけた白い胸のなかにだいて、相変らず、着物の裾をひきずりにやにや笑いながら、跣足で村のなかを歩きまわっていた。赤ん坊の父親は死んだ源吉爺さんであった。しかし村の百姓達は、一本松の地蔵さまかもしれない、と曰くありげな含み笑いをしながら噂しあった。