Classici giapponesi con furigana
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なんきょくき
南極記
久生 十蘭
Leggi 南極記 (なんきょくき) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 17.753 caratteri · 35 schermate
シャクルトンは第二回目の探検で、南極大陸周航の企図に失敗し、疲労困憊して南ジョージア湾の捕鯨基地で死んだ。アムンゼンはついこの年の五月末、ノビレ大佐の救援に飛行機で飛びだしたきり、消息を絶ってしまった。
世界の初年のような南極大陸の景観に、いささか新しい意味を附与するのに、ぜひとも危険だけが必要だというのではないが、探検の道は、死もまた、事業上の秩序による当然の行為と見るような、人間の篤実さに疏通した、極めて合理的なもので、気紛れな思いつきや、出たところまかせといった、いい加減なことでやれるような仕事ではない。濠洲のシドニー・サン紙は、
新大陸の発見者なりとおめおめ吐かす酔どれ水夫どもは鉄鎖に縛して海に投げこむべきにあらずや? (ボードレール「航海」)
という詩の一句を報道に代え、新西蘭タイムスを通じて発表した新大陸発見の囈言を体よく黙殺してしまった。
アムンゼンは、鯨湾で日本の探検船に逢った、といっているが、間もなくタスマニヤ島へ引揚げ、内陸探検の実際を見ていないので、それ以上の事実には触れていない。シャクルトン第一回南極探検に同行したことのあるシドニー大学のデヴィス教授だけは、いくぶん好意のある意見を発表していたが、知識も用意もなしに南極の岸に行きついた、日本人の無知の熱情に驚異の念を感じるといったくらい