Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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なんばんひわもりうこんまる

南蛮秘話森右近丸

国枝 史郎

Leggi 南蛮秘話森右近丸 (なんばんひわもりうこんまる) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 55.869 caratteri · 112 schermate

Aozora Bunko

で、部屋の中は静かであった。

31

だが唐姫が口をひらき、次のようなことを云い出したためその静けさは破られた。

「茨組と云う賊共は、父の旧家臣にございます。その頭の名は星影左門、以前から妾を妻にしようと、狙っていたものにございます。で、左門の目的は、民弥殿でなくてこの妾。で、民弥殿の御身上は、まず大丈夫と思われます。それはそれとして唐寺の謎は、半分解くことは出来ましたが、後の半分は解けませぬ。そこで貴郎様にお願い致します。山を下り京都へ行き、南蛮寺へおいでになり、多聞兵衛殿の死骸を掘り出し、その左右の胸を調べ、唐寺の謎をお解き下さいまし」

そこで右近丸は立ち上ったが、そのまま社務所から外へ出た。

月のあきらかな山路を、京都の方へ下って行く。

案内役は銅兵衛である。松火を持って先へ立った。

造庭境の出口へ来た。

「これでお別れいたしましょう」

「ご苦労でござった。では御免」

一人となった右近丸は、京都の方へ下って行く。

「酷い目に逢えば逢ったものだ」心の中で考えた。「処女造庭境の連中まで、唐寺の謎を解こうものと、苦心していたとは知らなかったよ」

いろいろのことを思い出した。