Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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らんとうばのてんにょ

卵塔場の天女

泉 鏡花

Leggi 卵塔場の天女 (らんとうばのてんにょ) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 47.251 caratteri · 94 schermate

Aozora Bunko

四

「お目に掛けたいようですわ。」

と私に、雪代が言った。

「しかし、この土地も開けたよ。何しろ、お母さんが、嫁さんを呼ぶのに、姉さん姉さんは難有いよ。」

店で息子の声がして、姉さんかぶりをちょっとはずしながら出て行く、結綿の後姿を見ながら八郎が言うと、

「……お恒――じゃ兄さんのお気に入るまいと思ってね、いえ、不断も、もうずッと奉っています。……でも、時々……お恒――とやる事。……」

庖丁を一つ当って、

「何てったっけね、堅くさ、勿体らしくさ。」

雪代が微笑みながら、

「……なきにしもあらず……沢山よ、ほほほ。」

四

「さあさあ、追立を食わないうちに、君子は庖廚を遠ざかろう。お客様はそちらへ――ちょっとぼくは、ここの仏間というのへ御挨拶。」――

蔵前の違棚の前に、二人の唐縮緬友染の蒲団が設けてあったが、私と肩を別つようにして、八郎が階子段下の小間へ入った。大方そこで一拝に及んだのであろう。雪代の手から、私が茶を受け取った時であった。

仲仕切の暖簾に、人影が、そぼ降る雨に陰気に映すと、そこへ、額の抜上った、見上皺を深く刻んだ、頬のげっそりこけた、ばさばさ乾干びた、色の悪い婦の、それでも油でかためた銀杏返をちょきんと結んだのが尖って、鬱金木綿の筒袖の袖口を綿銘仙の下から覗かせた、炭を引掴んだような手を、突出した胸で拝むよう