Classici giapponesi con furigana
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はんこう
反抗
豊島 与志雄
Leggi 反抗 (はんこう) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 140.121 caratteri · 282 schermate
何かを試されてるのではないかという気もした。
「何を考えてるのよ、黙ってばかりいて。張り合いのない人ね」と保子は云って笑った。それから急に調子を変えた。「あああなたは急ぐんでしたね。構わないから、その書物を持っていらっしゃいよ。先生には私があとで云っとくから。」
周平はぼんやり立ち上った。何だか追い立てられてるような気持になった。二階に上っていい加減な書物を一冊取ってきた。玄関で、彼は眼を伏せながら、保子に一つお辞儀をした。
十二
周平は保子の許を離れて初めて、ほっと息がつけた。そして、そういう自分自身が忌々しかった。こういう状態は堪らないと思った。此度の機会には、真正面から保子に凡てをぶちまけてやろうと決心した。
然しその決心も、次の機会へ機会へと延されていった。彼は保子の前へ出ると、少しも頭の上らない自分自身を見出した。焦慮の余り顔を伏せてる彼に対して、保子の眼は、或は揶揄するような、或は庇護するような、或は甘やかすような、或は探るような、或はしみじみとした温情の、その時折の色を浮べた。彼はその何れを本当だとして捉えていいか分らなかった。