Classici giapponesi con furigana
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おじ
叔父
豊島 与志雄
Leggi 叔父 (おじ) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 11.585 caratteri · 24 schermate
」
「そんなところがあったかな、東京の近くに……。」
それきり喜代子は黙り込んで、どうにか菜の花を生けてしまった。
その室咲きの余り匂わない菜の花を見い見い、中野さんは大きな紫檀の机に向って、いい気持で、調べ物の続きをやりだした。
喜代子は向うの室で、小学校に通ってる末の子供達の相手になって、その試験準備をみてやっていたが、暫くすると、勉強の方はそっちのけにして、皆できゃっきゃっと遊び初めた。年上の方の娘までそれに加った。騒々しい笑い声の間々に、喜代子の澄んだ朗かな声が高く響いた。
中野さんは調べ物に気がはいらなくなって、日向の縁側に出て、ぼんやり庭の方を見ていた。植込の落葉樹の芽がふくらんで、地面は湿気を帯びて黒々としていた。
そこにひょっこり喜代子が出て来た。
「今日はばかに賑かだね。何か嬉しいことでもあるらしいね。」
「ええ……。」
言葉尻を濁してから、喜代子はふいに真面目な顔付になった。二つも三つも年が上のようになった。
「あたし……叔母さまが生きていらっしゃるとほんとにいいんだけれど……。」
「え、叔母さまが……。」
中野さんはびくりとして、喜代子の顔をみつめた。