Classici giapponesi con furigana
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きょうふのきせつ
叢書名著の復興1 恐怖の季節
三好 十郎
Leggi 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) di 三好 十郎 (みよしじゅうろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 257.544 caratteri · 508 schermate
第一がこんな世の中が癪にさわってならねえムシャクシャ腹だ。士や旗本商人はいうもさらなり、あのときあ同じ百姓共が兄の難儀を見て見ぬ振りをしているのだ。俺あガッカリもしたし、同じ百姓を一番憎がったものだ。しかし俺あやっぱり百姓の子だ、足を洗って何になるかといやあ、百姓になるのだ。ウム。……第二には、お恥ずかしい話だが、兄の田地を取戻すための二十両の金を拵えるためだ。あのとき利根の親方から恵んで貰つた一両の金で何か商売でもと色々にしたっけが、いまどき二年や三年が間に十両の金でも儲けられようという商売なんぞありはしねえ。ヌスットをしなきゃ、ピンコロで稼ぐ外に途あなかった。でやっとのことで二十両、どうにか拵えて、こうしてそれを持って帰る俺だが、くらやみ、こんなことをいえばお前ふき出すかも知れねえが、俺あもともとバクチは身顫いの出る程嫌いなのだ。
長五 本所から深川、方々のお邸の部屋々々へかけて壷を握らせりゃまず並ぶ者のねえというお前がバクチが嫌いだという。だが一度無職の飯を食った者がまた田の中へ這いずり廻ろうとしてもできる相談じゃなかろうぜ。それよりも、兄きも言ったムシャクシャ腹、世の中をハスッカイにシャシャリ歩いて、癪に障る奴等にツバぁ吐きかけながら渡るのが、分別だろうぜ。