Classici giapponesi con furigana
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きょうふのきせつ
叢書名著の復興1 恐怖の季節
三好 十郎
Leggi 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) di 三好 十郎 (みよしじゅうろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 257.544 caratteri · 508 schermate
屯所の方より掛け声と手拍子と笑声。
――大和島根の民草の(ヨイショッ!)
ここに男児と生れなば
花の吹雪の下蔭に(ヨイショッ!)
大君の為われ死なん――
(その歌と踊りが、まだ終らぬのに、揚幕の方で怒声)
声 こらっ! 早く歩べえっ! 歩ばんかっ!
隊一 (惰性で踊りながら)おお、何だ? (二人花道の方を見る。揚幕より、うしろから突き転ばされるようにして来る二人の男。後より天狗党の歩哨、これは抜刀している。二人の男は恐怖のために真青になってガタガタ顫え一言も口が利けず、足腰もガクガクしている男。男一は四十年配の豪農の大庄屋らしく、男二は五十過ぎの、平常ならば如何にも剛腹そうな、町方の質・両替・金貸しを業としている男。二人とも天狗党から呼び出しを食って余儀なくやってきた者で、男一は紋付に袴のももだちを取り、白足袋はだし。男二も紋附の羽織袴でこの方はももだちこそ取っていないが、羽織のえもんが乱れ、袴のすそが地に垂れて、そのすそを、時々自分で踏みつけて前に突んのめりそうになる。袴の下から覗いている腿引のつけ紐がほどけてしまって引きずっているのが見える。男二はフロシキに包んだかなり重そうな物を抱えている。