Classici giapponesi con furigana
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きょうふのきせつ
叢書名著の復興1 恐怖の季節
三好 十郎
Leggi 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) di 三好 十郎 (みよしじゅうろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 257.544 caratteri · 508 schermate
俺も……この疵がうずくたんびに十年前までは、あの人達を怨んだもんだが、いまじゃ武田様、藤田様、田丸様、加多さんはじめをお気の毒だと思うておる。……さて、今度は、そうしてできた新政府を横暴だ倒せなんどと騒いでいるのが、自由民権か何か知らねえが、とんかく、おこぼれば頂戴出来なかった軽輩あがりや物持のせがれ、それに少しばかりお調子もんの貧乏人のせがれが尻馬に乗ってるくらいのことよ。こんだ自分達が出世しちまえば、同じような横暴ば働いてぶっ倒される側になるのだ。もっとも、それも、しねえよりはましだろかい。何かの足しにはなるからな。……どっちせ、ふところ手をして食って行ける人間のすることはそんなものよ。当てにはならねえ。トコトンの一番しめえに、人をぶっ倒しても、こんだ他人からぶっ倒されねえ者と言えば、百姓、人足、職人、穢多、非人なんどのホントの文無しの者だ。しかし、そいつは、まだまだだあ。……虎雄なんども自分の目で正のところば見てくるがええて。
お妙 だって、あんた、もし戦争にでもなれば、虎雄なんど、もしかすっと……?
仙太 なあに、それでもええ。男だ、それは覚悟していようて。