Classici giapponesi con furigana
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こくをみる
古句を観る
柴田 宵曲
Leggi 古句を観る (こくをみる) di 柴田 宵曲 (しばたしょうきょく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 166.028 caratteri · 333 schermate
この句はその少い方に属する一である。
春の季題に猫の恋を取入れたのは誰か知らないが、恋猫というものはそれほど雅趣に富んでいるとも思われぬ。家を外に浮れ歩くあの様子は、平生猫に好意を持っている人にすら、疎むとか、憎むとかいう心持を起させやすい。そういう猫の中に尾を短く切られたのが一匹おって、日夜狂奔しつつある。その様子を皆が見て憎らしいというが、猫はそんな世評には頓著せず、相変らず家を外に狂い歩いている、というのである。
猫を飼う趣味にもいろいろあって、必ずしも同一標準に立つわけではないけれども、尾の長い方が見た恰好もいいし、可愛らしくもある。この猫が人に憎まれるのは、尾の短いことも一理由になっているかもわからぬが、作者はそれを正面に置いてはいない。「にくまれて」はどこまでも「たはれありく」様子にかかるので、その猫は尾が切られていて短い、という特徴を描いたまでのものであろう。
「恋ひ負けて去りぎはの一目尾たれ猫 より江」という句は、さすがに近代の産物だけあって、猫の様子なり、動作なりについて更にこまかい観察を試みているが、「尾たれ猫」の一語は特に画竜点睛の妙がある。