Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
こじじゅんれい
古寺巡礼
和辻 哲郎
Leggi 古寺巡礼 (こじじゅんれい) di 和辻 哲郎 (わつじてつろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 143.765 caratteri · 285 schermate
社会の不安を激成する天変地異は仏法によって打ち克たれねばならぬ。そこで数知れぬ寺々、特に国分寺の造営が始まる。僧尼の需要も多くなる。行基の追随者のごとき持鉢行路者の多数は、この時に手ぎわよく処理せられた。天皇が不予だといっては三千八百人の僧尼がつくられる。太上天皇の陵を祭るといっては僧尼各一千が度せられる。大仏ができたといっては宮中で千人の僧尼の得度式をやる。もとよりそこには上流階級の人もあったに相違ないが、多数は中流及びそれ以下の社会の求道者であった。
浮浪人はかくして尊むべき三宝の一に化し、行基が民衆の間に根強く育てておいたものはついに天平文化の有力な支持者となった。
これらの僧尼数の少なくとも三分の一は尼であった。そのうちにはもはや現世に望みをかけない老婆もあったであろう。しかし人の妻や娘が少なくなかったことも、前掲の官奏の言に明らかである。そこでこれらの尼が真実に現世を捨離して清浄な生活を営んでいたかどうかが問題になる。
確かに彼らのうちには、人生の惨苦に刺戟せられて真に出離の人となったものもあったに相違ない。しかしよりよき生活への絶えざる憧憬のために現在の状態に満足し得ない多くの女がその現世への強い執着に追われてかえって尼となったこともないとはいえまい。