Classici giapponesi con furigana
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こじじゅんれい
古寺巡礼
和辻 哲郎
Leggi 古寺巡礼 (こじじゅんれい) di 和辻 哲郎 (わつじてつろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 143.765 caratteri · 285 schermate
ひる少し前から、F氏とT君と三人で博物館に行った。大谷光瑞氏将来の庫車・和等の発掘品が今日は非常におもしろかった。
あの西域の壁画の破片で見ると、西域の画はアジャンターのよりもはるかに技巧が幼稚なように見える。無造作に直線を二本引いた鼻や、乱暴に線を長く引いた眉などは、ふざけて描いたものとしか思えない。しかし仏画をふざけて描くということはあり得ないであろう。とすると、画家としては素人の僧侶が描いたのであろう。鼻や眉の描き方はいかにも幼稚らしいが、画全体はかなり精神に富んだ、清らかな美しさを持ったものである。
線は乱暴にひいてあるが、しかしいかにも生き生きとした力を持っている。たどたどしいくま取りも、写実的な、新鮮な印象を与える。色はたくまずしてさわやかな諧調を保っている。肉づけは後期印象派の画に見受けられるような、無技巧のおもしろさを現わしているともいえる。こういう特徴は、アジャンターの壁画を画いたような専門家の技巧からはかえって出にくいであろう。とすると、技巧の修練は十分でなくとも自己の幻影を描き出すには十分な熱心を持っている素人の手がそこに感ぜられるのである。