Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 220.431 caratteri · 428 schermate
な明知が、突然ぴかぴかとさえ渡ってまいりました。
「なんじゃい、なんじゃい。いま変なこといったが、その立て札とかいうやつは、どこにあったしろものじゃい」
「なあにね、日本橋のたもとに立っていたやつを、来がけにちらりと見たんですがね。文句は忘れちまいましたが、おかしな符丁を書いてあったんで、ちょっと妙に思っているんですがね」
「どんな符丁だ」
「そら――、なんとかいいましたっけな。よくお寺のちょうちんなんかに染めてあるじゃござんせんか」
「寺のちょうちん……? じゃ、卍じゃねえか!」
「そうそう、その卍が、立て札の文句のおしまいに、たった一つちょっぴりと書いてあったんですよ」
事実としたら、その符丁こそは、先刻ご官医玄庵先生から耳に入れた、あの破牢罪人の右乳の下にあったといういぶかしき卍のいれずみと一致すべきものでしたから、右門の眼の烱々と火を発したことはいうまでもないことで――。
「すばらしいねただ! やっぱり、天道正直者を見捨てずというやつだよ。ひとっ走り行って引きぬいてこい!」
「じゃ、何かそいつが糸を引いているんですかい!」
「右門の知恵は、できあいの安物じゃねえよ!」