Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 220.431 caratteri · 428 schermate
いれずみをなによりの証拠のようにみせかけるつもりで、ひとしばい打ってみたのでござります。そうして、上のお目をかすめ、あの日本橋へかかげた立て札によって、いずこにいるか、たしかにまだこの江戸の中にてまえをねらって潜んでいるはずの、残る三人の卍組刺客たちにも、てまえがもう死んだごとくに装って、その凶刃から一生安楽にのがれるつもりでござりましたが、右門のだんなの慧眼に、とうとうこのように正体を見現わされたのでござります。かくのとおり、なにもかも包まずに申し上げましたによって、さいわいに、あれなるてまえのせがれのために、特別のお慈悲あるおさばきをいただければしあわせにござります……」
長い自白の陳述をようやく終わると、子ゆえに一味の者すらも売り、子の愛ゆえに今はまた死体の替え玉すらも思い決し行なった不憫なる父恒藤権右衛門は、そこにじっと両手をつきながら、右門の慈悲を願うようにその顔を見仰ぎました。仰がれて右門もじっとしばらく裁断を考えまよっているかのようでしたが、やがて断固としていいました。
「情状不憫にも思うが、天下のご法度をまげることは相成らぬ。遠島申しつけられるよう上へ上申するから、さよう心得ろ!」