Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 220.431 caratteri · 428 schermate
「陽気が陽気ですからね、およしなさいとはいいませんが、むっつり右門ともいわれるだんなが、酒に殺されちまったんじゃ、みなさまに会わされる顔がござんせんぜ」
けれども、右門は答えもしないで、しきりとあびるのです。あびながら、そのあいまあいまに、見ちゃいられないほど彼女のほうへしなだれてはしなだれかかり、どうかするとぱちんと指先で女のほおをはじいてみたりなんぞして、いつのまにどこでそんな修業を積んだものかと思えるほどの板についたふるまい方をやりましたものでしたから、事ここにいたっては、酒に目のない伝六のとうてい忍ぶべからざる場合にたちいたりました。
「よしッ。じゃ、あっしも飲みますぜ」
たまっていた唾涎をのみ下すように、そこの杯洗でぐびぐびとあおってしまいました。まもなく、右門がまずそこに倒れ、そのそばを泳ぐようにはいまわっている伝六の姿を見ることができましたが、そのときはもう夜番の音も遠のいて、江戸山の手の春の夜は、屋根の棟三寸下がるという丑満に近い刻限でありました。
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しかし、翌朝はきのうと反対に、降りみ降らずみのぬか雨で、また返り梅雨の空もようでした。