Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 220.431 caratteri · 428 schermate
ほんとうに、文字どおりぱったりとぶつかった男がありました。だれか?――だれでもない、あばたの敬四郎です。そして、真にその一瞬でありましたが、いや一瞬というよりもそのとたんといったほうが正しい。行きずれに、なにやらあわてふためいてお組屋敷へ駆け込んでいった敬四郎の姿をちらり右門が認めたかと思うと、まことに不思議な変わり方だった。ぴたり――右門の足が突然そこへくぎづけにされてしまいました。同時に、鋭い声で――。
「伝六!」
「え? てんかんでも起きたんでござんすか?」
「バカ! どうやら大きなさかながかかりそうだぞ」
「どこです? どこに泳いでいます?」
「あいかわらず、きさまはひょうきん者だな、敬四郎どのの様子が尋常でない。今からすぐお奉行所までひとっ走り行ってこい!」
「またあれだ。やぶからぼうに変なことをおっしゃって、このうえあっしをかつぐ気でござんすかい?」
これは無理もないので。ひとことも訳は語らないで、ほんとうにやぶからぼうに右門の空もようががらりと変わりましたものでしたから、なにがなにやらふにおちかねて伝六が二の足を踏んだのはまことに無理からぬことでしたが、しかし、名犬はよくそのにおいによって獲物の大小をかぎ分く――実はそれが右門の右門たるところで、早くもかれは、その全身にみなぎりあふれている名同心のたぐい