Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.558 caratteri · 480 schermate
え? だんな。ね、ちょいと。いったいこりゃなんですかね」
間をおかずにやかましくさえずりだしたのをしり目にかけて、烱々と目を光らしながら右の二品を見ながめていましたが、さっそうとして立ち上がると、不意にずばりと抜き打ちの右門流でした。
「どうだね。あにい。おいらはひげすり閻魔さまへお参りしたのはきょうがはじめてだ。ひと回り見物するかね」
「え……?」
「木があって、森があって、池があってね、なかなかおつな境内のようだから、ひと回り見物しようぜといってるんだよ」
「かなわねえな。思い出したようにしゃべったかと思うと、やけにまた変なことばかりいうんだからね。おたげえ死ねば極楽へ行かれる善人なんだ。用もねえのにお閻魔さまのごきげんなんぞ伺わなくたっていいんですよ。――ね、ちょいと。やりきれねえな。とっととそんなほうへいって、何が珍しいんですかよ」
鳴り鳴り追ってきたのを振り向きもしないで名人がさっさとやっていったところは、お堂の裏の昼なお暗くこんもりと茂った森でした。のみならず、その森の中へずかずかはいっていくと、そくそくとそびえている杉の木立ちを一本一本丹念に見調べていましたが、と、――そこのいちばん奥の別して大きい一本の前まで歩み近づくや同時に、名人のもろ足がぴたりくぎづけになったかと見えるや、その両眼が物におびえでもしたかのごとく