Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.558 caratteri · 480 schermate
さればこそ、お取り上げなさらぬときに訴状をろくでもねえやつに拾われて、上お役人、われわれお番所勤めの者たち一統をあしざまにけえたことが世間に知れちゃ、あとの響きも大きかろうと、それを遠慮して特にこんななぞをかけた文句だけでぼかしたんだ。その心づかいがいっそゆかしいじゃねえかよ。死にぎわもまた源五兵衛、りっぱなものだよ。おめえなんぞは知るめえが、束巻き師源五兵衛といや、源五巻きという名で通るくれえの、刀の束の綾巻きじゃ江戸にひびいた男だ。さすがは刀いじりの職人よ。町人ながら腹かっさばいたうえで直訴するたア、性根が見上げたもんじゃねえかよ。おいら、心がけのゆかしさに、ちっとばかり今ほろりとなっているんだが、いけねえかい」
「あやまった。あやまりました。なるほどね、ちくしょうめ、さあ来い! もうこうなりゃ忙しいんだぞ。事がそうと決まりゃ、露月町の泥斎とやらが本能寺だ。ぱんぱんと早手回しにやってめえりますからね、ちょっくらお待ちなせえよ」
飛び出していったかと思うと、いかさま早い。
「へえ、お待ちどうさま。お駕籠ですよ」
そろえて待って、さあいらっしゃいとばかりちょっと気どりながら、伝六なかなかにやるのです。