Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 241.558 caratteri · 480 schermate
産むってこたあねえのですよ。産むってこたあね。え? 棟梁! そうじゃござんせんか。捨てるくらいなら、なにも手数をかけてわざわざと産むってこたあねえでしょう」
「おれに食ってかかったってしょうがねえじゃあねえか。文句があるなら親にいいなよ」
「いいてえのは山々だが、その親がいねえから、よけい腹がたつんですよ。ね、ご隠居! おたげえ人の親だが、いくら貧乏したっても、おいらは子を捨てる気にゃならねえんですよ。え? ご隠居。ご隠居さんはそう思いませんかい」
「さようさよう。しかればじゃ、世の戒めにと思ってな、さきほどから一首よもうと考えておるのじゃが、こんなのはどうかな。朝早く橋のたもとに来てみれば、捨て子がありけり気をつけろ――というのはいかがじゃな」
「あきれたもんだ。油が抜けると、じき年寄りというやつは、歌だの発句だのというからきれえですよ。でも、子どもはまったく罪がねえや。捨てられたとも知らねえで、にこにこしながら、あめをしゃぶっておりますぜ」
憤慨する者、同情する者、目にたもとをあててもらい泣きする女たち、――それらのささやきかわし、嘆きかわしているさまざまの物見高い群衆を押し分けながら、名人は面をかくすようにして近づくと、何をするにもまずひと調べしてからというように、いつものあの鋭いまなざしで、じろりじろりと