Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(二)

佐々木 味津三

Leggi 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 221.941 caratteri · 435 schermate

Aozora Bunko

「八丁堀同心近藤右門が、役儀の名によって申しつくるのじゃ、そうそうに呼びよせろッ」

七郎兵衛がしぶしぶと手を鳴らしながら陽吉夫婦を呼び招きましたので、右門は烱々とまなこを光らしながら、両名のはいりくるのを待ちうけました。

と――いまにしてはじめてみる、若主人陽吉夫婦は、いかにもいぶかしき一対でありました。夫たるべき陽吉が内輪に歩行を運び、妻たるべき新嫁は大またに外輪だったのです。しかし、事はいやしくも犯してならぬ性の秘密にかかわっていましたので、念には念を入れるためから、一瞬、――右門は腰をひねって手だれの蝋色鞘をさッと抜いて放つや、そこにはいりきたろうとした陽吉の足もとめがけて、まずきらりとそれなる抜き身をさしつけました。玉散るやいばがおのが足もとに飛んできたんですから、いかで陽吉のいたたまるべき、ついわれを忘れたもののごとくに、あっとすそ前を散らしながら飛びのきました。

そのとたん! まことそれは伝六ならずとも見てならぬ目の毒でしたが、ちらりとすそ前下からさしのぞかれたものは、表こそ男のなりをよそうといえども、やはり大和ながらの女性は女性のたしなみを忘れかねるとみえて、見るも悩ましく、知るも目にあざやかな紅の切れでありました。