Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 221.941 caratteri · 435 schermate
思い出してはぽろり……。
ぽろりとやってはまたぽろり……。
大きな手でそれをふいてはまたぽろり……。
伝六だけに、ひとしお哀れです。
名人はもとより黙々として、これもじわり、じわりと、隠し涙を散らしました。
そのかたわらに、古橋専介のひとり娘の小梅がしとやかに並んですわって、名人右門と一対の雛ではないかと思われる美しい姿に美しい涙をためながら、なき父の霊前に、静かな回向をささげつづけているのでした。
宰相伊豆守も、高貴のおん身のおいといもなく、しんしんと降りまさり、しんしんとふけまさる雪の夜を冒して、お静かにそこに端座されたままでした。
かくて半刻。――四半刻。
それからまた四半刻。
深夜の九ツが、上野のお山からわびしく鳴り伝わりました。
と――タッ、タッ、タッ、というひづめの音です。満座、いろめきたって待ち構えているところへ――
「帰りましてござります!」
第一着の姿を見せたのは、たれならぬ采女でした。
「おお! どうじゃ! どうじゃ!」
「わかりましてござりまするぞ! 手がかりがつきましてござりますぞ!」
「なに! ついたとな! そちが参ったはいずれじゃった!」