Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(四)

佐々木 味津三

Leggi 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 167.105 caratteri · 337 schermate

Aozora Bunko

どこから飛んできたのか、ぷつりとそののどに刺さったのです。

「ちくしょうッ。さあ、いけねえ! さあ、たいへんだ! まごまごしちゃだめですよ! だんな! そっちじゃねえ、こっちですよ! いいえ、あっちですよ!」

いう伝六がことごとく肝をつぶして、あちらにまごまご、こちらにまごまご、ひとりでわめきながら駆け回りました。そのあとから群集もうろうろと走りまわって、さながらにはちの巣をつついたような騒ぎでした。

しかし、むっつりの名人ひとりは、にやにやと笑っているのです。

「くやしいね。なにがおかしいんですかよ! 笑いごっちゃねえですよ! 矢が来たんだ。矢が! 大将のどから血あぶくを出しているんですよ!」

「もう死んだかい」

「なにをおちついているんですかよ! せっかくの手づるを玉なしにしちゃなるめえと思うからこそ、あわてているんじゃねえですか。のそのそしていりゃ死んでしまうんですよ!」

「ほほう。なるほど、もうあの世へ行きかけているな。しようがねえ、死なしておくさ」

じつに言いようもなくおちついているのです。のっそり近よると、騒ぐ色もなくじいっと目を光らして、その矢の方向を見しらべました。