Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 167.105 caratteri · 337 schermate
むろん、それから察すると、十中十まで舟で運んで、舟からあの枝へなにか細工をしたことは疑いのない事実でした。しかし、運んだものは死体です。なによりも縁起をかつぐ荷足り舟や伝馬船が、縁起でもない死体をのせたり運んだりするはずはないのです。十中十まで土左舟であろうとにらんだればこそ、夜あかしを覚悟のうえでわざわざ詮議に来たのでした。
「なるほど、そうでしたかい。えへへ……さあ、ことだ。べらぼうめ。急に腹が減ってきやアがった。さあ、忙しくなったぞ」
ようやくに伝六も知恵が回ったとみえて、弁当をわしづかみにしながら飛んできたのを、名人はにこりともするもんではない。そしらぬ顔にふり向きもせずずかずかと土左舟に近づくと、穏やかに呼びかけました。
「毎晩毎晩奇特なことじゃな。お役舟か。それとも、特志の舟か。どっちじゃ」
「但馬屋身内の特志舟でござんす」
「そうか、ご苦労なことだな。揚げてきたは、やっぱり心中か」
「いいえ。野郎仏をひとり、橋下でいま拾ったんでね。急いで帰ってきたんですよ」
「ほほう、男をな。ききたいことがある、隠してはならんぞ。日の暮れあたりに、おまえら土左舟のうちで、死体を五つ運んだものがあるはずだが、どの舟だ」