Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(四)

佐々木 味津三

Leggi 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 167.105 caratteri · 337 schermate

Aozora Bunko

みごとなお目きき、やまがら使いのお駒もかしらがさがりました。なにもかもおっしゃるとおり、そのお位牌もお目がねどおり、槍ひと筋のものでござります。わたくしもまたおことばどおり、やまがら使いは世を忍ぶかりの姿、いかにも武士の血を引いたものでございます」

「位牌はどなただ」

「兄でござります」

「兄! そうか! お兄上か! 名剣信士とあるご戒名のぐあい、そなたの手の内のあざやかさ、武家は武家でもただの武家ではあるまい、さだめし剣の道にゆかりのあるご仁と思うが、どうだ、違うか」

「違いませぬ。流儀は貫心一刀流、国では名うての達者でござりました」

「そのお国はどこだ」

「三州、挙母――」

「内藤様のご家中か」

「あい、やまがらの名所でござります。わずか二万石の小藩ではござりまするが、武道はいたって盛ん、兄も志をいだいてこの江戸へ参り、伊東一刀流の流れをくんだ貫心一刀流を編み出し、にしきを飾って国へ帰る途中、小田原の宿はずれで、なにものかの手にかかり、あえないご最期をとげたのでござります。わたくし国もとでその由を聞きましたのは、八年まえの二十二のおりでございました。父にも母にも先立たれ、きょうだいというはわたくしたちふたりきり、あまたござりました縁談も断わりまして、はるばるかたき討ちに旅立ったのでござります」