Classici giapponesi con furigana
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よしわらしんわ
吉原新話
泉 鏡花
Leggi 吉原新話 (よしわらしんわ) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 37.157 caratteri · 75 schermate
」
時に敷居の外の、その長六畳の、成りたけ暗そうな壁の処へ、紅入友染の薄いお太鼓を押着けて、小さくなったが、顔の明い、眉の判然した、ふっくり結綿に緋の角絞りで、柄も中形も大きいが、お三輪といって今年が七、年よりはまだ仇気ない、このお才の娘分。吉野町辺の裁縫の師匠へ行くのが、今日は特別、平時と違って、途中の金貸の軒に居る、馴染の鸚鵡の前へも立たず……黙って奥山の活動写真へも外れないで、早めに帰って来て、紫の包も解かずに、……
「道理で雨が霽ったよ。」
嬉々客設けの手伝いした、その――
二
お三輪がちょうど、そうやって晴がましそうに茶を注いでいた処。――甘露梅の今のを聞くと、はッとしたらしく、顔を据えたが、拗ねたという身で土瓶をトン。
「才ちゃん。」
と背後からお才を呼んで、前垂の端はきりりとしながら、褄の媚めく白い素足で、畳触りを、ちと荒く、ふいと座を起ったものである。
待遇に二つ三つ、続けて話掛けていたお才が、唐突に腰を折られて、
「あいよ。」
で、軽く衣紋を圧え、痩せた膝で振り返ると、娘はもう、肩のあたりまで、階子段に白地の中形を沈めていた。