Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ななしゆびものがたり

名なし指物語

新美 南吉

Leggi 名なし指物語 (ななしゆびものがたり) di Niimi Nankichi (新美 南吉) in giapponese con furigana. JLPT N4. Tocca una parola per il significato.

N4 · base · kanji e kana moderni · 10.312 caratteri · 21 schermate

Aozora Bunko

南のほうのあたたかい町に、いつもむっつりと仕事をしている、ひとりの年とった木ぐつ屋がありました。目はぞうのように小さく、しょぼしょぼしていましたが、それにひきかえ、鼻とてのひらが、人一ばい大きく、そのうえぶかっこうでした。

けれど、そのぶかっこうな両手が、なんという、かっこうのよい木ぐつを、つぎつぎとつくったことでありましょう。まるで魔法つかいの両手が、小さな生きものをうみだすように、つくったのでありました。

子どもたちは、いつも店先の日よけの下にしゃがんで、おじいさんの仕事を見ていました。あんまりうまくできあがるので、子どもたちは思わず、ため息をつくこともありました。

けれど、そんなに器用にうごく手でさえも、うっかりして、あやまちをおかしたことがあったのでしょうか。なぜなら、おじいさんの左手には、名なし指がありませんでした。おじいさんがまだ、木ぐつ屋の小僧だったころ、夜おそくまで、いねむりしいしい仕事をしていて、うっかりすべらせたノミの先が、きっと、その指を、とっていってしまったのでしょう。

「マタンじいさん。木ぐつ屋になるのは、むずかしいの。