Classici giapponesi con furigana
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めいじんじごく
名人地獄
国枝 史郎
Leggi 名人地獄 (めいじんじごく) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 149.286 caratteri · 301 schermate
武士は一点を指差したが、「ここの名称は何というな?」
「へい、腰当梁でございましょうが」平八は笑って即座にいった。己が姿を船大工にやつし、敵地へ乗り込もうというのであるから、忙しいうちにも平八は、一通り船のことは調べて置いた。
「それならここだ、ここは何というな?」「へい、赤間梁と申しやす」「うん、よろしい、ではここは?」「三間梁でございますよ」「感心感心よく知っている。ではここは? さあいえさあいえ」「下閂でございまさあ」「ほほう、いよいよ感心だな。ここはなんという? え、ここは?」
「なんでもないこと、小間の牛で」「いかにもそうだ、さあここは?」「へい、横山梁にございます」「うん、そうだ、さあここは?」「ヘッヘッヘッヘッ、蹴転でさあ」「ではここは? さあわかるまい?」「胴じゃございませんか。それからこいつが轆轤座、切梁、ええと、こいつが甲板の丑、こいつが雇でこいつが床梁、それからこいつが笠木、結び、以上は横材でございます」
ポンポンポンといい上げてしまった。
「ふうむ、感心、よく知っている。さては多少しらべて来たな。……よし今度は細工で行こう。……縦縁固着はどうするな?」