Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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りんしょくしんのやど

吝嗇神の宿

坂口 安吾

Leggi 吝嗇神の宿 (りんしょくしんのやど) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8082 caratteri · 17 schermate

Aozora Bunko

アレ四合ビンじゃないか。なんだって一升ビンを買ってこねえ」

「一升ビンで買ったって正味一升。コップ一パイのオマケがつくわけじゃアないよ。オマケのつかない物をまとめて買うバカはいないよ。私の買い物をツベコベ云うヒマがあったら、その野郎を階段から掃き出しちまいな」

「仕事を手伝ってくれる奴なんだから、あたたかい気持で見てやんなよ。オイ、こッちへきて一パイやんな」

四合ビンを持ちあげてシシド君に呼びかけると、オタツが四合ビンをひッたくッた。

「あの野郎にのませるお酒じゃないよ。ソースでも、のませるといいや」

これを聞くとシシド君、ムラムラと人生がたのしくなってきた。金魚のように見えるがハリアイのある女だ。からかってやりたくなったのである。

ノッソリ立ち上って六畳へ。チャブダイの上の買いたてのソースビンを手につかみ、フタをとって口につけようとすると、

「この野郎!」

オタツがソースビンをひッたくった。ソースビンを部屋の片隅へ持ち去る。ついでにヒシャクに水を一パイくんできて、

「これでも、くらえ!」

ヒシャクの水をシシド君にぶッかけた。この水をまともに顔にくらったから、シシド君、歯をくいしばり、惨敗の形相である。