Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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うたのたてやましんじゅういっきょく

唄立山心中一曲

泉 鏡花

Leggi 唄立山心中一曲 (うたのたてやましんじゅういっきょく) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 30.835 caratteri · 61 schermate

Aozora Bunko

(何、鋳掛屋。)

と、何だか、気を打ったように言って、先生、扁平い肩で捻じて、私の方を覗きましたが、

(やあ、御馳走はありますか。)

とかすれ笑いをしなさるんだ。

(へッ、へッ。)と、先はお役人様でがさ、お世辞笑をしたばかりで、こちらも肩で捻向く面だ、道陸神の首を着換えたという形だてね。

(旨い。)

姉さんが嬉しそうな顔をしながら、

(あの、電信の故障は、直りましてございますか。)

(うむ、取払ったよ。)

と頬張った含声で、

(思ったより余程さきだった。)

ははあ、電線に故障があって、障るものの見当が着いた処から、先生、山めぐりで見廻ったんだ。道理こそ、いまし方天幕へ戻って来た時に、段々塗の旗竿を、北極探検の浦島といった形で持っていて、かたりと立掛けて入んなすった。

(どうかなっていましたの。)

(変なもの……何、くだらないものが、線の途中に引搦って……)

カラリと箸を投げる音が響いた。

(うむ、来た。……トーン、トーン……可し。)

お道さんの声で、

(旦那様、何ぞ御心配な事ではございませんか。)

一口がぶりと茶を飲んで、

(詰らぬ事を……他所へ来た電報に、一々気を揉んでいて堪るもんですか。