Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜんあくりょうめんねずみこぞう

善悪両面鼠小僧

国枝 史郎

Leggi 善悪両面鼠小僧 (ぜんあくりょうめんねずみこぞう) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.231 caratteri · 21 schermate

Aozora Bunko

「その人間盗賊ではござらぬ」

「いやいやそれこそ盗賊でござるよ。……四尺足らずの小兵の男」

「なかなかもって。五尺五六寸」

「色の黒い変面異相」

「なかなかもって。それも反対、色の白い好男子でござった」

「一応誰何なされたであろうな?」

「左様、互いに挨拶致した」

「ははあ、挨拶? ではご存知で?」

「よく存じ居る人物でござる。……威勢のよい魚屋でござる」

「どこの何という魚屋でござるな?」

「茅場町植木店、和泉屋という魚屋の主人、交際の広い先ずは侠客、ご貴殿方も名ぐらいはあるいはご存知かもしれませぬ、次郎吉という人物でござるよ」

「あ、次郎吉? 和泉屋のな? いやそれなら大承知でござる。ちょいちょい下邸へも出入りする男じゃ」

「細川侯へもお出入りとな? ははあさては魚のご用で?」

「いや」と云ったが細川の藩士、これには少なからずトチッたものである。

「いや何、別にそうでござらぬ。……」

「ああいう人物の常として、袁彦道の方面へも、ちょいちょい次郎吉も手を出すそうで」

「ははあ左様でござるかな」

細川の藩士眼を見合わせた。

「噂によれば二本榎、細川侯のお下邸では、毎日毎夜賭場が立つそうで、ははあさては次郎吉も、その方面でお出入りかな」