Classici giapponesi con furigana
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よんじゅうはちにんめ
四十八人目
森田 草平
Leggi 四十八人目 (よんじゅうはちにんめ) di 森田 草平 (もりたそうへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 56.183 caratteri · 112 schermate
どうぞそれだけは安心して、後へ心を残さぬように、屑ようお主の敵を討ってくださりませ」
「そうか、それでやっとわしも安心した」と、小平太は本当に安心したように言った。「なに、妻子を後に残して行くものは、わしばかりではない、同志の中にはいくらもある。わしだけが妻子に心を惹かされたとあっては、同志の前へも面目ない。ただお前をこれまで内密にしておいたのが気の毒じゃが、なに、それもわしは決心した。明日にもお頭大石内蔵助様のお目にかかって、お前のことを包まず申しあげておくつもりだ。そうすれば、お前は天下晴れてわしの女房、誰に遠慮も気兼もないというものだからね。ただどうもこれまで一同の前へ包んでおいたのがようないが、なに、こうなれば、そんなことに遠慮も要るまい。わしはそうすることに決心したよ」
「そうしてくだされば、わたしもどんなに嬉しいかしれませぬ」と、おしおも心から嬉しそうににっこりした。
こうして二人は夜の明けるまで互に尽きぬ思いを語り明した。そして、夜の白々明けを待って、「もう二度とは顔を見せないぞ」と言いおいたまま、小平太は思いきって、袂を振りきるように、その長屋を出てしまった。