Classici giapponesi con furigana
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ちはゆたかなり
地は饒なり
宮本 百合子
Leggi 地は饒なり (ちはゆたかなり) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 28.874 caratteri · 57 schermate
綺麗だなあ、綺麗だなあ
と賞揚すると、あまり大差ない程度の心の状態において、朱線を引かれ、感歎されたのだと思わずにはいられなかったのである。
言葉の中には、非常に人の心を訳もなく動揺させる力を持っているものがある。
人類を抱擁する愛。人類の解放。
これ等の言葉は、言葉の箇々の響を知り、意味を知っている程度の者の心には、何となく崇高な、偉大な「感じ」を伴って来る。その「感じ」はどんなものだか分らないが、幾度も云ってみたいような何ものかがある。その何ものかに動かされて、響きばかりが、いつの間にか大切な、大切な、なかみを振り落したまま、恐ろしいくらい広い空間で、喧かましく鳴らされる。その響きに、自分の心も、フラフラと共鳴りを感じたのではあるまいかということが、彼女にとっては非常な恥かしさである、不安なのであった。
寛容とか、謙譲とかいう言葉に、自分はホーッとなってしまわなかったか。
人を愛することを知る自分に、自分から酔ってしまいはしなかったか。
第一の詰問には、断然と、そうではありませんと云える彼女も、その次の前へ来ては、躊躇を感じさせられた。少くとも、「けっして」