Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

ちじょう

地上

島田 清次郎

Leggi 地上 (ちじょう) di 島田 清次郎 (しまだせいじろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 175.250 caratteri · 350 schermate

Aozora Bunko

するとばったり音が止まった。森然とした静けさだ。沈黙の音楽が鳴り響いて、お光はうっとりしていた。すると梯子を下りて来る足音がした。

「ここを下りて、右へ折れなさいますと――」冬子の声だ、とお光は思った。

「いや、いい、一人行くから」

お光は梯子の方を感激の消え去らぬ瞳で仰いだ。のっしのっしときしむ音がした。そして次のひととき、一人の男が土蔵の前に下り立った。お光は何をまご/\しているのだろうと考えて思わず立ち上がったとき、お光は正面に男を見た。お光は(あっ)と全身氷のように冷えわたったような気がした。見覚えのある顔なのだ。

「あなたはあの、もしや天野――?」

「――?」天野はじいっとお光を恐ろしい力で睨まえていたが、「ううむ」と一つ唸った。「北野の……※(疑問符感嘆符、1-8-77)」と彼は押しつぶされたような声で言いかけたとき、二階から「お分りになりまして?」と冬子が下りて来た。お光ははっと心を引きしめた。「埋れたる過去」の一切の力がお光を引きしめた。

「いえ、お人違いでございました。どうも相すみません」とお光は表面平静を取り返すことが出来た。

「あら、小母さんじゃないの」