Classici giapponesi con furigana
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ちていせんしゃのかいじん
地底戦車の怪人
海野 十三
Leggi 地底戦車の怪人 (ちていせんしゃのかいじん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 55.000 caratteri · 111 schermate
「お前は、あきれた臆病者だ。そんな弱虫とは知らず、おれはこれまで、お前にずいぶん眼をかけてやった。アイスクリームが、一人に一個ずつしか配給されないときでも、おれはひそかに、お前には二つ食べさせてやったのだ。あああ損をした」
パイ軍曹は、とんだところで、ピート一等兵をこきおろしたが「アイスクリーム」といったとき、彼は、もうこの戦車の中ではどんなことをしたって手に入れることのできないアイスクリームであることを考えて、しらずしらずに大きな吐息が出た。
ピート一等兵は、軍曹から、とめどもなく叱られながら、足許にころがっている林檎を、じろじろと、横目でながめて、生つばをのみこんでいた。
パイ軍曹は、むずかしいかおをして、広くもない戦車の中を、じろじろとみまわした。幽霊が、かくれているとすれば、どこにいるのだろうか。それとも、幽霊というやつは、ふだんは、人間の目には見えないのかもしれないから、案外、自分の目の前に立っているのかもしれない。じっと耳をすましていたら、幽霊の吐息がきこえるのではないか、などと、いろいろと気をくばって、幽霊の発見に努力をしたのであった。