Classici giapponesi con furigana
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こうふ
坑夫
Leggi 坑夫 (こうふ) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.690 caratteri · 283 schermate
すると婆さんが、
「御飯が済んだら、初さんがシキへ連れて行くって待ってるから、早くおいでなさい」
と、箸も置かない先から急き立てる。実はもう一杯くらい食わないと身体が持つまいと思ってたところだが、こう催促されて見ると、無論御代りなんか盛う必要はない。自分は、
「はあ、そうですか」
と立ち上がった。表へ出て見ると、なるほど上り口に一人掛けている。自分の顔を見て、
「御前か、シキへ行くなあ」
と、石でもぶっ欠くような勢いで聞いた。
「ええ」
と素直に答えたら、
「じゃ、いっしょに来ねえ」
と云う。
「この服装でも好いんですか」
と叮嚀に聞き返すと、
「いけねえ、いけねえ。そんな服装で這入れるもんか。ここへ親分とこから一枚借りて来てやったから、此服を着るがいい」
と云いながら、例の筒袖を抛り出した。
「そいつが上だ。こいつが股引だ。そら」
とまた股引を抛げつけた。取りあげて見ると、じめじめする。所々に泥が着いている。地は小倉らしい。自分もとうとうこの御仕着を着る始末になったんだなと思いながら、絣を脱いで上下とも紺揃になった。ちょっと見ると内閣の小使のようだが、心持から云うと、小使を拝命した時よりも遥に不景気であった。