Classici giapponesi con furigana
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こうふ
坑夫
Leggi 坑夫 (こうふ) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.690 caratteri · 283 schermate
ところがこの所作がはなはだ不味かったので、手を突くと同時に、尻もべったり突いてしまった。ぴちゃりと云った。アテシコを伝わって臀部へ少々感じがあった。それほど強く尻餅を搗いたと見える。自分はしまったと思いながらも直両足を前の方へ出した。ずるりと一尺ばかり振ら下げたが、まだどこへも届かない。仕方がないから、今度は手の方を前へ運ばせて、腰を押し出すように足を伸ばした。すると腿の所まで摺り落ちて、草鞋の裏がようやく堅いものに乗った。自分は念のためこの堅いものをぴちゃぴちゃ足の裏で敲いて見た。大丈夫なら手を離してこの堅いものの上へ立とうと云う料簡であった。
「何で足ばかり、ばたばたやってるんだ。大丈夫だから、うんと踏ん張って立ちねえな。意久地のねえ」
と、下から初さんの声がする。自分の胴から上は叱られると同時に、穴を抜けて真直に立った。
「まるで傘の化物のようだよ」
と初さんが、自分の顔を見て云った。自分は傘の化物とは何の意味だか分らなかったから、別に笑う気にもならなかった。ただ
「そうですか」
と真面目に答えた。妙な事にこの返事が面白かったと見えて、初さんは、また大きな声を出して笑った。