Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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こうふ

坑夫

夏目 漱石

Leggi 坑夫 (こうふ) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.690 caratteri · 283 schermate

Aozora Bunko

しかし両手で底を受けて、幾分か腰で支えながら、うんと気合を入れているところは、全く重そうだ。自分はこの体を見て、すぐ傍へ避けた。そうして比較的安全な、板が折れても差支なく地面へ飛び退けるほどの距離まで退いた。掘子は、俵で眼先がつかえてるから定めし剣呑がるだろうと思いのほか、容赦なく重い足を運ばして前へ出る。縁から二尺ばかり手前まで出て、足を揃えたから、もう留まるだろうと見ていると、また出した。余る所は一尺しきゃあない。その一尺へまた五寸ほど切り込んだ。そうして行儀よく右左を揃えた。そうして、うんと云った。胸と腰が同時に前へ出た。危ない。のめったと思う途端に、重い俵は、とんぼ返りを打って、掘子の手を離れた。掘子はもとの所へ突っ立っている。落ちた俵はしばらく音沙汰もない。と思うと遠くでどさっと云った。俵は底まで落切ったと見える。

「どうだ、あの芸が出来るか」

と初さんが聞いた。自分は、

「そうですねえ」

と首を曲げて、恐れ入ってた。すると初さんも掘子もみんな笑い出した。自分は笑われても全く致し方がないと思って、依然として恐れ入ってた。その時初さんがこんな事を云って聞かした。