Classici giapponesi con furigana
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こうふ
坑夫
Leggi 坑夫 (こうふ) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.690 caratteri · 283 schermate
無論例のごとくどきんなどとはけっしてしなかった。ところがいざ死のうとして、手を離しかけた時に、また妙な精神作用を承当した。
自分は元来が小説的の人間じゃないんだが、まだ年が若かったから、今まで浮気に自殺を計画した時は、いつでも花々しくやって見せたいと云う念があった。短銃でも九寸五分でも立派に――つまり人が賞めてくれるように死んでみたいと考えていた。できるならば、華厳の瀑まででも出向きたいなどと思った事もある。しかしどうしても便所や物置で首を縊るのは下等だと断念していた。その虚栄心が、この際突然首を出した。どこから出したか分らないが、出した。つまり出すだけの余地があったから出したに相違あるまいから、自分の決心はいかに真面目であったにしても、さほど差し逼ってはいなかったんだろう。しかしこのくらい断乎として、現に梯子段から手を離しかけた、最中に首を出すくらいだから、相手もなかなか深い勢力を張っていたに違ない。もっともこれは死んで銅像になりたがる精神と大した懸隔もあるまいから、普通の人間としては別に怪しむべき願望とも思わないが、何しろこの際の自分には、ちと贅沢過ぎたようだ。