Classici giapponesi con furigana
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こうふ
坑夫
Leggi 坑夫 (こうふ) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.690 caratteri · 283 schermate
まず凡人は死ぬ代りに睡眠で間に合せて置く方が軽便である。柔道をやる人が、時々朋友に咽喉を締めて貰う事がある。夏の日永のだるい時などは、絶息したまま五分も道場に死んでいて、それから活を入れさせると、生れ代るような好い気分になる――ただし人の話だが。――自分は、もしや死にっきりに死んじまやしないかと云う神経のために、ついぞこの荒療治を頼んだ事がない。睡眠はこれほどの効験もあるまいが、その代り生き戻り損う危険も伴っていないから、心配のあるもの、煩悶の多いもの、苦痛に堪えぬもの、ことに自滅の一着として、生きながら坑夫になるものに取っては、至大なる自然の賚である。その自然の賚が偶然にも今自分の頭の上に落ちて来た。ありがたいと礼を云う閑もないうちに、うっとりとしちまって、生きている以上は是非共その経過を自覚しなければならない時間を、丸潰しに潰していた。ところが眼が覚めた。後から考えて見たら、汽車の動いてる最中に寝込んだもんだから、汽車の留ったために、眠りが調子を失ってどこかへ飛んで行ったのである。自分は眠っていると、時間の経過だけは忘れているが、空間の運動には依然として反応を呈する能力があるようだ。