Classici giapponesi con furigana
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へんなおと
変な音
Leggi 変な音 (へんなおと) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 3763 caratteri · 8 schermate
一人は食道癌であった。一人は胃癌であった、残る一人は胃潰瘍であった。みんな長くは持たない人ばかりだそうですと看護婦は彼らの運命を一纏めに予言した。
自分は縁側に置いたベゴニアの小さな花を見暮らした。実は菊を買うはずのところを、植木屋が十六貫だと云うので、五貫に負けろと値切っても相談にならなかったので、帰りに、じゃ六貫やるから負けろと云ってもやっぱり負けなかった、今年は水で菊が高いのだと説明した、ベゴニアを持って来た人の話を思い出して、賑やかな通りの縁日の夜景を頭の中に描きなどして見た。
やがて食道癌の男が退院した。胃癌の人は死ぬのは諦めさえすれば何でもないと云って美しく死んだ。潰瘍の人はだんだん悪くなった。夜半に眼を覚すと、時々東のはずれで、付添のものが氷を摧く音がした。その音がやむと同時に病人は死んだ。自分は日記に書き込んだ。――「三人のうち二人死んで自分だけ残ったから、死んだ人に対して残っているのが気の毒のような気がする。あの病人は嘔気があって、向うの端からこっちの果まで響くような声を出して始終げえげえ吐いていたが、この二三日それがぴたりと聞えなくなったので、だいぶ落ちついてまあ結構だと思ったら、実は疲労の極声を出す元気を失ったのだと知れた。