Classici giapponesi con furigana
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なつのこはんにち
夏の小半日
寺田 寅彦
Leggi 夏の小半日 (なつのこはんにち) di 寺田 寅彦 (てらだとらひこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 2812 caratteri · 6 schermate
何か浅い箱か盥のようなものがあったら、その底へ細かい砂を少し入れ、その上に水を入れて静かにゆさぶってみるとおおよそこのような模様のでき方を実験する事ができます。また機会があったら水の底にできているこの波形の波長を計ってごらんなさい。通例、深い所ほど波長が短くなっているでしょう。
波頭が砂浜をはい上がって引いたすぐあとの湿った細砂の表面を足で踏むと、その周囲二三尺ほどの所が急にすうとかわくが、そのまま立ち止まっていると、すぐにまた湿って来ます。これはどういうわけかというと、砂粒が自然のままに落ち着いている時は、粒の間の空隙がなるたけ少ないようになっているが、足で踏んだりすると、その周囲の所は少し無理がいって空隙が多くなり、近辺の水を吸い込むからです。試みにこのような、充分水を含んだ細砂を両手で急に強く握りしめると、湿気が失せて固くなるが、握ったままでいるとだんだん柔らかくなってダラダラ流れ出します。足で踏んでも、踏んだ時は固いが、だんだん足がめり込んで行きます。よほどおもしろいものだから、忘れずにためしてごらんなさい。
浜べには通例大きい砂も細かい砂もあるが、たいてい大きいのは大きいの、細かいのは細かいのと類をもって集まっているのは、考えてみると不思議ではないでしょうか。