Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

やこうちゅう

夜光虫

織田 作之助

Leggi 夜光虫 (やこうちゅう) di 織田 作之助 (おださくのすけ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 66.871 caratteri · 134 schermate

Aozora Bunko

星に胸の底を覗かれてしまったのだ。

「ままよ。どうせ覗かれたんだもの」

そう思って、お加代は、

「――豹吉!」

と、小さく声に出してみた。

「――豹吉!」

その言葉は、無論唖の娘には聴えなかったが、お加代はさすがその娘の手前、恥かしそうに首筋まで赧くなった。

お加代は抱いていた手にぐっと力を入れて、豹吉の想いを引寄せるように、その娘の肩を引き寄せると、

「――東京で焼け出され、大阪へ流れて来て……」

と、さっきの話を続けた。

「――馴れぬ大阪でうろうろしているところを、親切に話しかけて来たのが、あんた、誰だと想う……?」

「…………」

唖の娘には無論答えられない。

「あの針助だったのさ!」

お加代は投げ出すように云った。

「――二階を貸してやるというので、これ倖いとついて行ったら、なんと女気なしの針助の一人世帯、ちいと薄気味わるかったけど、今時空間なんて貸してくれる人は、ざらにいるわけじゃない。早速二階を借りたところが、ある夜到頭……、いえ針助は女なんかに興味のある男じゃない。何もされなかったが、その代り刺青をされてしまったのさ」

「…………」

「刺青をされるまでは、真面目なタイピストだったけど、会社でちらちら腕の青いところが見えてはもうおしまい、どこへ行っても使ってくれず、背中に背負った刺青という重荷が、到頭あたしの一生