Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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やしゃがいけ

夜叉ヶ池

泉 鏡花

Leggi 夜叉ヶ池 (やしゃがいけ) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 27.689 caratteri · 56 schermate

Aozora Bunko

が、まあ、爺が死ぬ、村のものを呼ぼうにも、この通り隣家に遠い。三度の掟でその外は、火にも水にも鐘を撞くことはならないだろう。

学円 その鳴らしてならないというは、どうした次第じゃね?

晃 鐘は、高く、ここにあって――その影は、深く夜叉ヶ池の碧潭に映ると云う。……撞木を当てて鳴る時は、凩にすら、そよりとも動かない、その池の水が、さらさらと波を立てると聞く。元来、竜神を驚かすために打鳴らすのであるから、三度のほかに騒がしては、礼を欠く事に当る。……

学円 その道理じゃ、むむ。

晃 鐘も鳴らせん……処で、不知案内の村を駈廻って人を集めた、――サア、弥太兵衛の始末は着いたが、誰も承合って鐘を撞こうと言わない。第一、しかじかであるからと、爺に聞いた伝説を、先祖の遺言のように厳に言って聞かせると、村のものは哄と笑う。……若いものは無理もない。老寄どもも老寄どもなり、寺の和尚までけろりとして、昔話なら、桃太郎の宝を取って帰った方が結構でござる、と言う。癪に障った――勝手にしろ、と私もそこから、(と框を指し)草鞋を穿いて、すたすたとこの谷を出て帰ったんだ。帰る時、鹿見村のはずれの土橋の袂に、榎の樹の下に立ってしょんぼりと見送ったのが、(と調子を低く)あの、婦人だ。