Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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やしゃがいけ

夜叉ヶ池

泉 鏡花

Leggi 夜叉ヶ池 (やしゃがいけ) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 27.689 caratteri · 56 schermate

Aozora Bunko

百合 あんな事ばかりおっしゃる。(と優しく睨んで顔を隠す。)

学円 何にしろ、お睦じい……ははははは、勝手にお噂をしましたが、何は、お里方、親御、御兄弟は?

晃 山沢、何にもない孤児なんだ。鎮守の八幡の宮の神官の一人娘で、その神官の父親さんも亡くなった。叔父があって、それが今、神官の代理をしている。……これの前だが、叔父というのは、了簡のよくない人でな。

学円 それはそれは。

晃 姪のこれを、附けつ廻しつしたという大難ぶつです。

百合 ほんとうに、たよりのない身体でございます。何にも存じません、不束ものでございますけれど、貴客、どうぞ御ふびんをお懸けなすって下さいまし。(しんみりと学円に向って三指して云う。)

学円 (引き入れられて、思わず涙ぐむ。)御殊勝ですな。他人のようには思いません。

晃 (同じく何となく胸せまる。涙を払って)さあさあ、親類というお言葉なんだ。遠慮のない処、何にも要らん。御吹聴の鴫焼で一杯つけな。これからゆっくり話すんだ。山沢、野菜は食わしたいぜ、そりゃ、甘いぞ。

学円 奥方、お立ちなさるな。トそこでじゃな、萩原、私は志した通り、これから夜を掛けて夜叉ヶ池を見に行く気じゃ。