Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ゆめじゅうや
夢十夜
Leggi 夢十夜 (ゆめじゅうや) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.992 caratteri · 33 schermate
流せ流せ」と囃している。舳へ行って見たら、水夫が大勢寄って、太い帆綱を手繰っていた。
自分は大変心細くなった。いつ陸へ上がれる事か分らない。そうしてどこへ行くのだか知れない。ただ黒い煙を吐いて波を切って行く事だけはたしかである。その波はすこぶる広いものであった。際限もなく蒼く見える。時には紫にもなった。ただ船の動く周囲だけはいつでも真白に泡を吹いていた。自分は大変心細かった。こんな船にいるよりいっそ身を投げて死んでしまおうかと思った。
乗合はたくさんいた。たいていは異人のようであった。しかしいろいろな顔をしていた。空が曇って船が揺れた時、一人の女が欄に倚りかかって、しきりに泣いていた。眼を拭く手巾の色が白く見えた。しかし身体には更紗のような洋服を着ていた。この女を見た時に、悲しいのは自分ばかりではないのだと気がついた。
ある晩甲板の上に出て、一人で星を眺めていたら、一人の異人が来て、天文学を知ってるかと尋ねた。自分はつまらないから死のうとさえ思っている。天文学などを知る必要がない。黙っていた。するとその異人が金牛宮の頂にある七星の話をして聞かせた。