Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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おおとりものせんにんつぼ

大捕物仙人壺

国枝 史郎

Leggi 大捕物仙人壺 (おおとりものせんにんつぼ) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 47.606 caratteri · 97 schermate

Aozora Bunko

12

「爺つあん」はすっかり疲労てしまった。

ひどく感動をした後の、何とも云われない疲労であった。

で、布団を胸へかけ、静かに睡へ入ろうとした。すると襖がひっそりとあいて、雇婆さんが顔を出した。

「もし、親方、お客様ですよ」

「誰だか知らねえが断っておくれ」

「どうしても逢いたいって仰有るので」

「ところが俺は逢いたくねえのだ」

「困りましたね、どうしましょう」

婆さんはいかにも困ったらしかった。

「どんな人だね、逢いたいって人は?」

それでもいくらか気になるか、こう「爺つあん」は訊いて見た。と婆さんが返事をしないうちに、

「「爺つあん」俺だよ」という声がした。

開けられた襖のむこう側に、一人の男が立っていた。耳の付け根に瘤があった。

「おっ、お前は文じゃねえか!」

「爺つあん」は仰天してこう叫んだ。

「うん、そうだよ、「釜無しの文」だよ」こう云いながらその男は、ヌッと部屋の中へ入って来たが「婆さん」と、ひどく威嚇的に「お前あっちへ行っていな、俺ら「爺つあん」に用があるんだからな」

雇婆さんが行ってしまった後、二人はしばらく黙っていた。

「オイ」と文はやがて云った。「久しぶりだな、え「爺つあん」