Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Leggi 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 145.722 caratteri · 286 schermate
百年の後、木食上人の稚拙なる彫刻がもてはやさるるところを以て見れば、与八の彫刻にも取るべきところがあるかも知れないが、今のところではそう感心したものではありません。けれども、与八がこしらえたということが、人の心を縁喜にすると見えて、出来の如何は問わないで、みな喜んで頂礼して捧げて持ち帰る。
「与八さん、皆さんが、あれほど有難がって頼むんですから、かかりっきりに彫刻をなさいましよ、ほかの仕事は誰でもやれますが、その彫刻は与八さんでなければ出来ない仕事でしょう」
とお松が、かたわらからすすめるくらいです。与八にとってはドレが本職で、ドレが余技ということもないが、一を専らにするために、他を粗略にするということはないようです。ですから、彫刻のみにかかりきりということはできません。今日は雨が降るから、それで道場の中で彫刻をはじめたものです。
今とりかかっているのは石の高さ一尺――極めて小さなものです。これはある子供の母が、死んだおさな児へ供養の手向け。
相好がいいというのは、単純なる鑑賞の心。功徳があるというのは、多少功利の念が入っているかも知れない。供養のためというのは本当の親心。