Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Leggi 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 159.272 caratteri · 313 schermate

Aozora Bunko

そこで三宅氏が道場へ立ち出でて、南竜軒に挨拶があって後、これも例によって、まず門弟のうち二三とお立合い下さるようにと申し入れると、南竜軒は頭を振って、仰せではござるが、拙者こと、武者修行のために国を出でてより今日まで二年有余、未だ曾て道場の門弟方と試合をしたことがない、直々に大先生とのみお手合せを願って来た、しかるに当道場に限ってその例を破ることは、この芳名録の手前、いかにも迷惑致すゆえに、ぜひぜひ、大先生とのお手合せが願いたい――と、いつもやる手で、二年余り熟練し切った口調で、落ちつき払って申し述べる。

そういわれてみると、三宅先生もそれを断わるわけにはゆかない。ぜひなく、それでは拙者がお相手を致すでござろろう。

そこで、三宅先生が支度をして、南竜軒に立向う。

南竜軒は竹刀を正眼につける。三宅先生も同じく正眼。

竹刀をつけてみて三宅三郎が舌を巻いて感心したのは、あえて気怯れがしたわけでもなんでもない、事実、南竜軒なるものの構え方は、舌を巻いて感心するよりほかはないのであった。

最初の手合せで、しかも江戸に一流の名ある道場の主人公その人を敵に取りながら、その敵を眼中におかず、余裕綽々たるその態度。