Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Leggi 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 74.962 caratteri · 145 schermate
ば、毒物を流して日本人を鏖殺するの計画と怖れ、釣床に疲れている水兵を見て異人は惨酷だ、悪事を為したものには相違なかろうが、ああしてつるして置かなくってもよかりそうに、と眉をひそめたり、姿見鏡を見て向うに一人ありと信じ、蝋燭一梃を貰い受けて、これを分配して家宝にし、多量の水を軍艦に供給してやり、さてこの水をどうして引きあげるかと見ていると、手桶を要求しないで、大きな鉄索を突き出した、こんな大きな鉄索で手桶が縛れるものかと冷笑しているうちに、その鉄索がゴトゴトとして瞬く間に水を艦内に吸い上げてしまったことに仰天して、これ切支丹の魔術なりと叫んだ、といったような驚異と誇張とが至るところ、日本の人心を怯えさせてるようになっているらしい。
ことに、この熱田明神の御剣には、昔から異国人が思いをかけている。一度高麗の奴に盗み出されたことがあったが、それは神剣の威光で無事戻って来たという奇蹟もある。異国にはよい刀が無いから、日本の神剣を盗みたがる、戦争が始まれば、必ず海からこの熱田へ黒船が侵入して、真先に神剣を奪いに来るなんぞという浮説が、日頃この辺の人心をそばだて、そこで騒ぎがあると朝鮮人! そこで、仏壇を背負い出す手順になったものらしい。